春一番
All Songs Box:4枚目1曲目
歌い出し:雪がとけて 川になって 流れていきます
つくしの子が 恥ずかしげに 顔を出します
ポイント:いわずと知れた代表曲。振り付けも良いです
いわずと知れたキャンディーズの最大のヒット曲(売り上げ的には違います)。
個人的には(おそらく僕くらいの世代では多いかと思いますが)、
キャンディーズの解散の映像といえばこの曲で紙テープに埋もれ大声援を浴びているシーンを思い浮かべます。「あこがれ」や「つばさ」は知りませんでした。キャンディーズの解散が1978年4月4日。まさに「春一番」は、時期的にももっともにあった曲だったのでしょう。
※映像はファイナルではなく2枚目のライブの頃と思われます。
もともとはアルバム「年下の男の子」の一曲だったのですが、ファンのリクエストによりシングルカットされたということです。キャンディーズとキャンディーズを盛り上げようとするファンとの関係が象徴的に現れている逸話です。ちょうどこの記事を書いている2008年4月、解散30周年に際して全キャン連同窓会などのイベントが開催され、週刊誌の記事や朝日新聞の天声人語にまで記事が掲載され(おそらくかなりのファンが執筆されていると思われます)、例によって石破防衛大臣も記者会見でコメントを残し、といった感じで当時のファンのキャンディーズに対する思い入れは代わっていないようです。蛇足ですが朝日新聞の2008年4月4日の天声人語は「微笑返し」の歌詞を念頭に置いた文章構成になっていて、かなり熱いファンが書いたのだと感じられました。
この曲はキャンディーズとファンがという象徴的な曲といえるでしょう。アルバム「年下の男の子」での「春一番」とシングル化された「春一番」を比較すると前者のほうが電子的な処理が多用されているようです。シングルバージョンの方がギターやドラムがストレートに聞こえます。ただ、ドラムは前者のほうが電子音的な処理はされているもののシングルバージョンより目立つものになります。おそらく同じトラックのリミックスだと思われるので、どちらがよいかは好みによるとは思います。「春一番」の特徴は当時のアイドルが歌うにしては圧倒的にアップテンポな事とされています。しかし、メロディーもリアルタイムで知っていてあまりにも聴きなれてしまっているので、個人的にはあまり新しさを感じないのが正直なところです。
ただこの曲の振り付けはとてもいいと思います。もともとはシングル曲を想定していなかったのか振り付けらしいものでもなかったようですが、人気に連れてちゃんとした振り付けに革っていったようです(確証はありませんが)。特に間奏部のステップなど本当に素敵で、なぜ、今このような振り付けのアイドルが現れないのか疑問に思います。また、コンサート映像では曲が進むに連れてファンが盛り上がっていく様子がよくわかります。
※この映像が振り付けがわかり良いように思います。
ピンクレディーとの競演の映像もあります。間奏部が見られないのが非常に残念です。
全曲集(CD) | 最後の瞬間(DVD) | 貴重なライブ(DVD) |
この曲は、キャンディーズファンでは全くなかった時に非常に思い出深い映像がテレビでありました。
15年くらい前だったか、SEIKOのエクシードのCM(だったと思います。腕時計ですね)で、スローペースのアカペラの「春一番」が流れていました。
以下のような映像のバックに流れていました。
映画館か劇場の席で並んで見ている男女並びの手元。
男性側がこわごわと手を握ろうかどうか迷っている動きだけが写っています。
その恐がって迷っている手を、女性の手がいきなり、奪うように握る!
という青春の一ページのような映像を手元だけで見せる映像でした。
その直後、都会の噴水の前でジャケットを脱ぎ、両手を広げ、片足を弾むように上げる女の子の姿。そこでコピー「おっとなー!!(大人!)」
弾むような恋の始まりを予感させる映像に、二十歳過ぎくらいの女の子の遠めながらも弾むような笑顔と若さが、大人への階段を上るこれからの日々を連想させる素晴らしいCMでした。
そのバックに流れる「春一番」。
この曲はすごくいい曲だなあ、とキャンディーズファンではなかった昔にも感じていたのをよく覚えています。
いや、今でも、こんな素晴らしい曲、なかなかないですよね?
「ひとつ大人になって、忘れませんか?」
キャンディーズのメンバー一人一人が、こんなセリフを本当に現実に口にするのを想像すると、幸せな気分になっちゃいますね。
ところで、「4月4日の天声人語」、気になりますねえ。
どんな内容だったのでしょう?
またお教え頂けると嬉しいですが、ご機会がありましたら是非!!
12 2月 2009 at 21:56:36
こんにちは。
私の中ではこの曲が記念すべき日本初の「ロック」だと捉えています。他のアーティストの曲がこの時期どうだったか調べた訳ではありませんが・・(笑)。グループサウンド出身のスタッフが自分たちの音楽性の発展をキャンディーズに託そうとする思いが伝わってきます。
歌詞が可愛らしい為あまりロックらしく聞こえないかもしれませんが・・?! 単純な循環コードの進行(ブルースが基調?)、激しく重いドラムとベース、切れ味鋭いサイドギター。強烈なアクセントのリードギター、ほとんどをユニゾンで歌うパワフルなボーカル。完全バンドスタイルの作品で本当にロックしていて格好いいですよね!
ホーンセッションの入っていないアルバム「年下の男の子」バージョンがより好きです!
「年下の男の子」が初のJーPOP、「春一番」が日本初のロック・・こんなに凄い歴史的二作品が同じアルバム(年下の男の子)に入っているなんて!ななな~んと贅沢なんでしょう。
07 11月 2011 at 20:44:52
わなうささん、コメントありがとうございます。
確かに「年下の男の子」バージョンの方が、ロックぽいですね。アルバム「年下の男の子」はキャンディーズの中でも最も洋楽の雰囲気が強く、ロックしてますよね!逆にアルバム「春一番」は最もポップな雰囲気ですね。不思議。
さらにライブ盤の「春一番」は本当にロックって感じですね!
仰るように、キャンディーズは元GS人脈の気合が感じられますよね。80年代アイドルになるとティン・パン・アレー系で、日本のポップ界は似たようなサイクルなのかなと感じておりました。
12 11月 2011 at 10:25:13
この季節、やはりこの曲ですね。テレビのCMでも流れていますし・・・・と
思ったら、別のところで、年下の男の子も外国語で流れてますね、DAIGOがその「年下の男の子」役なんですかね。
24 3月 2012 at 14:33:50
うめじいさん、コメントありがとうございます。
今日は荒れた天気ですが、、春ですね。
http://asahigroup.cloudapp.net/contents/movie/slat_tukinonayamigoto_30/player_popup/index.php
↑これですね!実はテレビでみたことなかったです!キャンディーズの定期的にCMになるのはうれしい限りですね。
キャンディーズは色々な季節の歌がありますが、やはりこの曲が代表的ですよね。
31 3月 2012 at 13:27:02
詳しい解説本当にありがとうございます。
私は1975年8月26日「日劇ウエスタンカーニバル」のライブ音源を聞いたことがあるのですが、「春一番」のイントロが始まると物凄く盛り上がるんですよ。
本当に。
素晴らしい名曲だとおもいます。因みに演奏曲はDEEP PURPLEやBEATLES、かぐや姫の「22歳の別れ」 梓 みちよの「二人でお酒を」などバラエティー豊かな選曲になっています。
1974年12月24日の「白いコンサート 中央会館セカンドコンサート」を聞いた後に聞くとキャンディーズがビッグになっていく様子がとても感じられます。
キャンディーズはテレビ番組だけではなくライブ演奏も一生懸命大切にしていたグループなんだなーと思います。
9月1日の写真集が待ち遠しいですよね。
20 5月 2013 at 18:15:13