ガラスの星

作詞:喜多條忠;作曲:三木たかし;編曲:三木たかし;
All Songs Box:5枚目23曲目
歌い出し:遠い 星が 青く 光る ガラス 色の 私の 星は いつも いつも 見果てぬ 夢に 消えてゆく
ポイント:非常にゆったりしたテンポ。重厚なスケール感のある曲です。

何なんでしょう、この曲の魅力は。。
アップテンポの曲が多いキャンディーズですが、この曲は最もゆったりとしたテンポの部類に入ると思います。同様の部類に入るとすると「片想いの午後」などでしょうか。しかし、この曲でのランちゃんのスケール感というか、しみじみとした情感の表現は、将来の大物女優の片鱗を感じさせるのではないでしょうか。

この曲の作詞は喜多條忠。この曲では得意とする言葉の持つ音を大事にして作詞しているように思います。

今 ペガサスの 白い 羽の 影
あなたの 胸の 中で そっと まぶた押さえ
もう 貴方の 瞳 からは 愛の 光 消えてる みたい
ガラス 色の 愛の 星は どこへ

明らかな韻を踏んでいるわけではないのですが、1音1音がしみじみと重なり合い忘れがたい情緒を作り出しています。

作曲と編曲は三木たかし。代表曲も探すのも大変なくらい作曲しまくっていますが、キャンディーズでは「哀愁のシンフォニー」を手掛けています。他の類似曲としてはテレサ・テンの「時の流れに身を任せ」や岩崎宏美の「思秋期」に通じるものがあるのかと思います。これらの曲とは違ってシングルカットされていない1曲ですが、手を抜いていないなと(素人からすると)思わせます。ちなみにわらべの曲やアンパンマンもこの方の作曲だったのですね。幅広いですね。

アレンジについては意外と電子的な音や処理が加えられている印象です。ボーカルもかなりエフェクトがかかっている上にボーカルの二重取りをしているようです。これがこの曲の雰囲気を決定づけているようで、耳に迫ってきます。プロってすごいですね。ヘッドホンや静かな部屋のステレオで右と左のチャンネルから聞こえてくるランちゃんボーカルを聴いていると背筋にしびれが走るような感覚を覚えます。

このサイトとしては、結局どの曲も必聴なのですが、、この曲も聞き逃せない一曲です。



キャンディーズ・タイムカプセル CANDIES FOREVER キャンディーズ・トレジャー
全曲集(CD) 最後の瞬間(DVD) 貴重なライブ(DVD)

4 コメント

「ガラスの星」への4 件コメントがあります。

  1. うめじい

    はじめまして、いきなりこの曲へのコメントで参加させていただきます。この曲は失恋?の内容で悲しいはずなのですが、ランちゃんの裏声と曲調からやさしさとか暖かさを感じますね。

    三木たかし氏は、キャンディーズへは、上記2曲のほか「別れても愛して」を知っていますが、3曲で共通の特徴があります。

    それは少し変わった転調をすること。どなたかがあるところでコメントなさっているように、ランちゃんの声域の問題。(でもこのガラスの星は基本裏声なので、声域の問題ではないと思うのですが)なのかもしれませんが、それが不思議な魅力になっていると感じます。

    わたしはスーちゃんが亡くなったことがきっかけのにわかキャンディーズファンですが、色々な方がコメントしているように、シングルだけでなく、アルバルやカバーなどいい演奏ばかりで充実していますね。

    なお、私は50代前半、キャンディーズより少し年下の男の子です。

    03 1月 2012 at 17:50:16

  2. admin

    うめじいさん、初めましてコメント頂きありがとうございます!!

    「別れても愛して」のご指摘ありがとうございます。この曲は自分が持っているBOXセット(CANDIES PREMIUM~CANDIES ALL SONGS CD BOX)では4枚目の最後、「ガラスの星」が5枚目の最後となっています。このBOXの曲の構成はあとからの編集ではありますが、それなりに流れを意識した構成なのかなと思っていました。
    どちらも大作という訳ではないのですが、魅力的な作品ですよね。ランちゃんの裏声は何と表現していいのか・・不思議ですよね。

    他の曲にも是非気軽にコメントを頂ければうれしいです!

    04 1月 2012 at 10:47:56

  3. うめじい

    管理者様へ、コメントありがとうございます。

    どうでもいいことですが、「哀愁のシンフォニー」はハ短調で始まり、中間部は変イ長調となって、またハ短調に戻っていきます。

    普通なら平行調か同主調への転調・・・たとえばハ短調から変ホ長調へ、あるいはハ長調なのですが。(あるいは半音上がっていく・・・そうえいばこのHPのタイトルの曲も最後に半音上がりますね、あこがれとかつばさもそうかな)

    で、本論の、「ガラスの星」はどうかといえば、まず実にシンプルにハ長調で始まり、中間部「いまペガサス」のところで、またまた風変わりに変ホ長調に転調・・・で、またもとのハ長調に戻っていく・・・。これがなんとも不思議な魅力です。

    「別れても愛して」は、何調か確認してませんが、あるところで主調からちょっとの間下属調になります(と思います)。

    おまけで、転調には関係ないけど、「ささやき」って実に魅惑的だと思いませんか?

    05 1月 2012 at 0:30:37

  4. admin

    うめじいさん、コメントありがとうございました!
    なかなか専門的ですね。。自分は耳では聴き取れないのでギターを持ち出して確認しようと思います。

    「ささやき」ですが、ランちゃんの作詞曲は心理状況が見え隠れする気がして興味深いですよね。大分疲れていたのではと思いますが、うまく70年代後半風の楽曲に仕上げていますよね。

    ランちゃんの作詞曲は、まずは「悲しみのヒロイン」、「恋がひとつ」等から取り上げていきたいと思っています!またご訪問ください。

    12 1月 2012 at 9:16:08

Trackback URI | Comments RSS

「ガラスの星」の思い出や感想を募集中!気軽にコメントください!

※ボタンを押すと投稿は画面は変わらなくても受け付けられています。

CAPTCHA


  • Twitter