オレンジの海
All Songs Box:5枚目22曲目
歌い出し:水平線が オレンジ色に 約束ばかりが 溶けていく 熱い砂 胸にこぼれ 細い指が 髪をつたい 言葉さえも 風になるの
ポイント:カーペンターズばりかつ本格的AOR風かつニューミュージック風です
アルバム「キャンディー・レーベル」の一曲。またシングル「暑中お見舞い申し上げます」のB面。作曲は穂口雄右。時期的に言うとキャンディーズから距離を置いていた時期なのでしょうか。ちょっと興味深いです。この曲、なぜかこの曲名で検索してもらう事が多い曲です(意外と上位に表示されるので)。あまり意識していなかったですが確かに「通好み」、(ミキちゃん通好み?)の曲かもしれません。
「オレンジの海」の動画
「オレンジの海」の魅力
これもまた本格的な曲、アレンジです。ベースとなるアコースティックギターとベースが素敵です。この曲ではまた、ストリングとリードギターの絡みもまた然り。逆にドラムは抑え気味。カーペンターズの曲に似ている印象を受けるのですが、改めて聴きなおしてみると一番の理由は男性コーラスなのかもしれないなと思いました。あと、出だしのギターは八神純子の「思い出は美しすぎて」に似ているなと思っていました。八神純子の「思い出は美しすぎて」のシングルが1978年1月発売、こちらのシングルは1977年6月。当時のニューミュージックにも大きく影響を与えたのでは?と思ってしまいます。
さて、「オレンジの海」の魅力ですが、前述の曲とアレンジも大いにありますが、それに対峙するリード・ボーカル「藤村美樹」の存在にとどめを刺す、といってよいのではないでしょうか(あえて藤村美樹といってみました)。アルバム「キャンディー・レーベル」では、この曲以外にも、カーペンターズのカバー「ふたりのラヴ・ソング」、ザ・ピーナッツのカバー「愛のフィナーレ」でアダルトな歌唱を魅せてくれています。しかしその反面、その中にもアイドルらしいあどけなさ、かわいらしさが隠れ見える、その両面性こそがミキちゃんの魅力です。余談ですが、「全員集合」や「見ごろ食べごろ笑いごろ」などの当時のテレビ番組を見ていると一番あどけない無邪気な風なのはずば抜けてミキちゃんだと思います。その反面、「あこがれ」やこの「オレンジの海」のような本格的な歌を堂々とこなせる奥の深さ、キャンディーズのメンバーのすごさを感じさせずにはおれません。
ちなみにこの曲の作詞は「神田川」で有名な喜多條忠。意外と中期キャンディーズの曲の作詞も手がけています。神田川のヒットの1973年はキャンディーズの結成と同じ年、と考えると時代感覚がよくわからなくなりますよね。
※以前の記事を加筆修正して2012年7月再アップしました。
全曲集(CD) | 最後の瞬間(DVD) | 貴重なライブ(DVD) |
記事を加筆修正しました。ちょっと微妙だったので。
22 7月 2012 at 17:25:19
某サイトで「昭和の歌姫」コンペにひたって美樹チャンしてました。
(わなうささん、こちらでもよろしく)
いろいろ彼女の歌を聴き直していましたがこの曲の歌い方が
やはり私には一番しっくりきます。確かにあの「NHKオーディションドッキリ」でのアクションの可愛さと同じ人が歌っているとは思えないのではありますが。
夏の海辺での日の入り時、空気感と色彩感にとても魅力を感じます。恋人同士を歌っているようで、自然感というか地球感というか、「アフリカンファンタジー」のルシファー♫、ヴェスパ♫、と歌っている雰囲気に似たものを感じるところも魅入られる要素の一つ。伴奏の位置づけは全く逆ですが。
03 11月 2012 at 8:34:37
庵敦様ありがとうございます。「昭和の歌姫」コンペお疲れさまでした。
admin様、紙面をお借りしてしまい申し訳ありません。
それにしても「オレンジの海」や「さよならの朝」のミキちゃんのボーカルはアダルト且つアーティスティックですね。普通ならファルセットになる高音部をハスキー唱法で歌い通すのには驚きです。admin様のご指摘の通り歌唱法でもこの後のニューミュージックにも影響を与えたのではと思います。
ミキちゃんとはいったい何者なの???と言う興味は増す一方です!
04 11月 2012 at 12:05:40
庵敦さん、わなうささん
コメントいただきありがとうございました。センタクですね、拝見しました!だいぶ盛り上がっていましたね。このサイトでもコメントお願いします!
「オレンジの海」は「愛の瞬間」・「愛のとりこ」あたりからの系列で「朝のひとりごと」で一段レベルアップして、この曲や「さよならの朝」に結実したミキちゃんの歌唱ワールドの一つなのかなと思っています。
同じアルバムの「キャンディ」や早春賦の「買い物ブギ」「猫と兄貴」を聴くと同時期の同一人物??って思っちゃいますよね。
惹きこまれます。
06 11月 2012 at 9:19:41
adminさん、こんにちは。
また私の思い出話になってしまいますが、私は1982年から新聞配達のアルバイトを始め、バイト代は好きなアーティストのLP盤レコードを買い漁っていました。
ビートルズ、ジョンレノン、ポールマッカートニー、カーペンターズ、キャンディーズのLP盤は全て中古レコードで揃えました。
新品では沢山のレコードは買えなかったし、とにかく良い音楽をいっぱい聴きたかったのです。
その頃、中島みゆき、渡辺真知子のLPも買っていました。
「オレンジの海」が1977年の発売と知った時は友達と二人で「早いなー!
ニューミュージック全盛より1年ぐらい早いんじゃないかな~!」と語りあった記憶があります。
彼はニューミュージックと洋楽はCREAMとTHE WHOがすきな音楽ファンで、よくレコードを貸し借りして、私の音楽の幅が広がっていきました。
中島みゆきの「あなたが海を見ているうちに」というアダルトな曲があるのですが、「オレンジの海」と甲乙つけがたいクオリティの高い曲だと思っていました。
2番目の歌から、ミキちゃんのボーカルに応える様なフルート(フルートだと思うのですが)、男性コーラス、エレキギターのコールアンドレスポンスがより美しさを表現している様に感じます。
そして、エンディングの男性コーラスに溶け込む様なギターのハーモニクス
が、女心の切なさを語っている様でたまらない魅力があります。
穂口 雄右の素晴らしいアレンジに脱帽です。
因みに当時、「海」をテーマにした曲で私がよく聞いていたのは、
キャンディーズ「オレンジの海」、中島みゆきの「あなたが海を見ているうちに」、井上陽水「海へ来なさい」です。
31 5月 2013 at 13:22:48
crossroadさん、コメントありがとうございます。返信遅くてすみません。
どんどん音楽について語ってください!返信遅くてすみません。。
こういう70年代のAOR的曲で、日本語歌詞でこれだけ不自然さがなく、耳にスーッと入ってくる曲って稀有だと思います。
シンプルに聞こえるけど深いアレンジですよね。
海の曲といえばハイファイセットの方の「海を見ていた午後」なんかも好きです。「秋のスケッチ」がちょっと似ているかなって思っています。
08 6月 2013 at 8:14:10
adminさん、ご返信ありがとうございます。
ハイファイ・セットの「海を見ていた午後」何度も聴きました。ユーミンの曲なんですね。でも私は山本潤子さんの声がとても好きです。名曲ですね。
関連動画で潤子さんがアコギでこの曲を歌っている映像を見たんですがアコギを持って歌う潤子さんはとても素敵ですね。
私は15歳からフォークギターを弾き始めたのですが、私にギターを教えてくれた友人が拓郎、陽水好きだったので二人で拓郎の「春だったね」、陽水のLP「氷の世界」を全て二人でやってました。時代はヘビーメタル全盛でゲーリームーアーやイングウエイが流行ってましたからフォークソングを歌う私達は学校ではかなり異色でした。メタルファンからはちょっと馬鹿にされてました。
すると友人が「アコギにエレキの弦張ってロックやってみようよ!」と提案されて二人でコード弾きではなく、単音階の猛練習が始まりました。
半年後にメタルファンの前で二人アコギでdeep purpleの「ハイウェイスター」を披露しました。ボーカルは私でしたが、イアンギランのものまねはかなり勇気がいりました。でもメタルファンからは「アコギでパープル普通やらないぜ!」と呆れられたような、驚いた様な感想をもらいました。そして2曲目はやはりキャンディーズの「危ない土曜日」をカマしてやりました!!!
それからはメタルファンと仲良しになりました。もう29年前の話です。
その時のアコギはモーリスのW-30(中古で15000円でした)。
いまはデイマジオのピックアップを付けてまだ使ってます。もうボロボロです。マーチンのD-28が欲しいなーとよく思うのですがなにしろ極貧アマチュアギターマンなので手が届きません。
adminさんはブルーグラスファンですからアコギは良いギター持っているのですか?やっぱりマーチンはほしいですよね!
話がそれて長くなってすみませんでした。
それではまた、失礼します。
12 6月 2013 at 11:09:55